みなさんこんにちは。EIDOS代表トレーナーの西本耕亮です。
「体重は落ちた。ベルトも緩くなった。でもスーツを着ると、思ったほど変わっていない」
朝、鏡の前で上着を羽織る。体重計では減っている。ベルトも緩くなった。それでも、上着の肩やお腹の収まりが気になる。数字と鏡の印象が揃わない朝があります。
体重が減ったのは、積み重ねた結果です。その結果をすぐ次の減量で上書きする順番ではありません。お腹なのか、上着の肩なのか、横から見た立ち姿なのか。まず、気になった場所をはっきりさせます。
体重をさらに落とす前に、スーツと身体のどちらを見直すのか。鏡で気になった場所を手がかりに、そこを考えます。
目次
- 体重は減った。それでも鏡の印象が違うのはなぜ
- スーツ姿は、同じ条件で確かめてみる
- さらに減らす前に、変えたいところを決める
- 最後に
1. 体重は減った。それでも鏡の印象が違うのはなぜ
体重計が教えてくれるのは、身体全部の重さです。お腹が何センチ変わったか、肩や胸まわりがどう見えるかは出てきません。数字が減ったことと、鏡で気になった場所は別々に見ます。

ズボンは緩くなったのに、横から見るとお腹が気になる。ベルトは内側になったのに、上着の肩は余る。こういうときに『まだ痩せ足りない』と決めるのは、少し早いです。
スーツが減量前のサイズのままなら、ズボンをベルトで寄せた前に布が集まり、上着の肩や胸にも余りが出ます。鏡に映るのは身体だけではありません。以前の寸法のスーツも一緒です。
上着のボタンを留めたときにできるしわと、ボタンを外して立ったときの見え方も違います。どの姿で気になったのかが分かると、服の寸法を直す話か、身体を変える話かが見えてきます。
朝は急いでいて、上着を羽織った一瞬の印象だけが残ることがあります。けれどズボンの腰は緩くなっている。正面では見えず、横から初めて分かる部分もあります。上着を着た一瞬の印象だけでは、身体の変化は測れません。
長く座った後なら、立ち方も鏡の印象に入ります。背筋を伸ばしても脂肪は減りませんが、立った姿は変わります。身体そのものが気になるのか、立ち方が気になるのか。僕ならそこも分けて見ます。
減った体重の中身も、体重計だけでは分かりません。食事による減量中の筋力トレーニングを調べた研究では、食事調整だけの場合より、脂肪以外の身体組織を保ちやすく、筋力にもよい結果が報告されました。対象は過体重や肥満の成人です。この結果を「筋トレをすればスーツが似合う」という約束にはしません。
この研究で確かめたのは身体組織や筋力の変化です。スーツを着て満足できるかどうかは測っていません。鏡の前の違和感には、研究の数字とは別の見方が要ります。
体重は減った。でも、期待していた見た目とは少し違う。その両方があってもおかしくありません。ここでまた食事を削る前に、何が違うのかを見ます。
2. スーツ姿は、同じ条件で確かめてみる
朝の鏡で毎日採点する必要はありません。確かめる日は同じスーツで、同じように立つ。写真も場所と明るさをそろえると、写り方の差に引っぱられずに済みます。
写真が苦手なら撮らなくて大丈夫です。正面と横を鏡で見て、気になるのがお腹なのか、上着の肩なのか、一つだけ言葉にする。『何となく変わらない』より、次の話がしやすくなります。
朝、ベルトを締める前と締めた後でもズボンの形は変わります。毎回違う着方で見ていると、その差まで身体の変化だと受け取りかねません。

写真を使うなら、スマホを置く高さもそろえた方が比べやすいです。下から撮った写真と目の高さから撮った写真では、同じ身体でも印象が変わります。記録に時間をかける必要はありません。次に見返したとき、前と比べられる程度で十分です。
お腹なら腹囲も見られます。厚生労働省の資料でいうウエスト周囲径は、へその高さの胴回りです。家で測るなら、毎回だいたい同じ位置と時間帯で。一日の増減に振り回されず、少し間を置いて見ます。
体脂肪率も同じです。家庭用の体脂肪計は、水分の状態で数字が動きます。昨日より上がった数字だけで、筋肉が落ちたとは決められません。条件をそろえ、少し長い目で見ます。
服の収まりも見ます。
- ベルトを締めると、ズボンの前にしわが寄るか
- 上着の肩や胸に余りがあるか
布の余りが気になるなら、身体をさらに絞る前にスーツのサイズを見直す順番です。
減量前のスーツが大きくなっていたら、身体の変化が写真では分かりにくいこともあります。身体をさらに絞るかどうかとは、別の話です。
新しいスーツがきれいに収まったからといって、身体の状態が全部分かるわけでもありません。スーツの収まりと身体の状態は、いったん分けて考えます。
記録するなら、体重のほかに気になるものを一つか二つ。腹囲、写真、動きやすさ、運動で扱える重さなどです。全部を測る宿題にはしません。続けて見られるものがあれば、それで確かめられます。
3. さらに減らす前に、変えたいところを決める
気になるのがお腹なら、腹囲の変化と普段の食事、活動を振り返ります。会食がある週、予定のない日の食事まで極端に削っていないか。いつもの食べ方へ戻れているかも見ます。
肩のあたりなら、まずスーツが今のサイズに合っているか。試着室で横から見て、布が余っているのか、突っ張っているのか。服を直す話と、身体づくりを考える話を一度分けます。
服のサイズが原因なら、あと何kgという目標を増やす前に、今の身体に合う着方を試せます。逆に服は合っていて、お腹の変化をもう少し見たいなら、普段の食事や活動を振り返る。「何となく気になる」で終わらせず、次に何を見直すかを決めるためです。
肩や背中の見え方が気になるなら、減量を強める前に筋力トレーニングを生活へ入れることも考えます。厚生労働省の運動ガイドも、その人の状態や能力に合わせるよう示しています。再開初日に、以前と同じ重さへ戻す順番ではありません。

先の研究で調べたのは身体組織と筋力で、スーツ姿や運動日の決め方は調べていません。仕事が詰まる週は、短く動いて帰る日もあるし、疲れが強ければ休む。その後に次の運動日を決めるのは、僕が忙しい方と運動を組むときの提案です。
お腹も肩も気になるなら、いちばん引っかかる場所を一つに絞ります。今週、いつものスーツで確かめる。少し間を置いて、同じ条件でまた見る。
変化がまだ見えなくても、そこで食事を減らすのは早いです。服のサイズを直すのか、食事を振り返るのか、運動を考えるのか。気になる場所を先に確かめます。
筋トレを始めれば、狙った場所が必ず変わるわけではありません。お腹だけを選んで細くすることもできません。だから『もう少し体重を落とそう』と決める前に、どこが気になるかを確かめたいんです。
健診の数値を改善するための減量と、スーツ姿をどう見せたいかは、同じ目標ではありません。ここを混ぜると、鏡が気になるたびに体重だけを落とす話へ戻ってしまいます。健康のために続けていることはそのままに、見た目で気になる場所は別に確かめます。
仕事用のスーツを着るのは、週に何度もあることです。毎回気になるのが同じ肩の余りなら、体重の一日の増減を追うより、まずその上着が今の身体に合うかを見る方が話は早いです。
体重は落ちた。それでも鏡で気になる場所が残るなら、数字だけで答えを出すことはできません。今のスーツの寸法と、身体のどの部分を変えたいのか。まずそこを確かめます。
4. 最後に
鏡の前でスーツの収まりが気になっても、体重が減ったという結果は残っています。次に確認するのは、上着やズボンの寸法か、身体の変化か。そこが違えば、手を入れる場所も変わります。
スーツと身体のどちらを見直すか、一人で迷うならEIDOSで一緒に見ます。着慣れた服を手がかりに、今の身体で何が気になるか話せます。
体重が落ちた後もスーツ姿が気になるなら、次に確かめるのは体重計の数字だけではありません。

